明治42年ごろからソリッドタイヤが付けられ、明治45頃から空気入りタイヤになり、大正3年にはほとんど空気入りタイヤになる。

山口県 岩国市の病院、院長が使用していたもの。

幌:防水した黒繻子(くろしゅす・サンティン)を2重にし、横幌はセルロイド

ハジキ:真鍮製。つなぎ2ヶ所にライオンの姿の彫。クロームメッキ仕上げ。

座席:ビロード張りで綿が入れられている。肘掛付き。

胴:サワラ材(椹)で寒冷紗(かんれいしゃ)張り。漆と砥の粉を混ぜ付け黒漆仕上げ。背中下が丸みをおびた段仕上げ。丸胴。

蹴込:サワラ材。リノリエム張り。下にベルが2つ付いている。ワイヤーが象鼻近くまで引いてあり、鉄製の小さなL型ハンドルで操作する。

シメ:6角シメ。外の飾り受板植物マーク。クローム仕上げ。

泥除:三つ山太鼓張り。銅製。ニッケルメッキ仕上げ。

タイヤ:阪神ゴム工業。溝なし。空気入りタイヤ。

バネ:丸味バネ3枚。ニッケルメッキ仕上げ。

梶棒:樫材。竹見立て彫。上半分えび色。下半分黒色漆仕上げ。

撞木:同上

象鼻:真鍮脇に波とハトの彫。クロームメッキ仕上げ。

後押梶:真鍮曲棒。クロームメッキ仕上げ。サクラの飾り受け金具。竹見立てボルト。

※梶棒に広島県の焼印が入っている。

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大正時代の人力車