『日本遺産No14』(朝日新聞社)より抜粋
-略-
さらには長州人のもつ品のいい軽快な美意識を存分に感じた。向日性の高い庭園をふくめて屋敷の構造を抽象化してゆくとき、そのまま長州藩というものの藩財政の機構を感じ取れるのではあるまいかと言うことも思った。 さらに、今感ずることは、たまたま代々の菊屋家の努力で遺されてきたこの造形世界こそ、長州という地域性を離れて、日本人のさまざまな分野の意識史を感得する上でかけがえのない遺産ではないかということである。
さらには長州人のもつ品のいい軽快な美意識を存分に感じた。向日性の高い庭園をふくめて屋敷の構造を抽象化してゆくとき、そのまま長州藩というものの藩財政の機構を感じ取れるのではあるまいかと言うことも思った。
さらに、今感ずることは、たまたま代々の菊屋家の努力で遺されてきたこの造形世界こそ、長州という地域性を離れて、日本人のさまざまな分野の意識史を感得する上でかけがえのない遺産ではないかということである。
司馬遼太郎