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なるほど法話 海 潮 音      


生活 第 1 話  カレンダー    

師走に入り、今年もおしせまりました。皆様如何お過ごしでしょうか。この時期はいろんな方面からカレンダ−をいただく時期でもあります。世界最高の印刷技術を駆使した超豪華番のカラ−写真カレンダ−から昔ながらの日めくりのものまで、もらいすぎてもったいないから海外に住む日系人に日本のイメ−ジを楽しんでもらおうと、これらのカレンダ−を送る運動もあると聞きます。

ところで、このカレンダ−について日頃感じております不満を少々申し上げようと思います。と申しますのは、日めくりのものはよいのですが、月ごとに曜日と対照させたものが気になるのです。

どのカレンダ−も日曜日から始まって土曜日で終わっています。しかし、私たちの実生活の感覚からいうと、一週間というものは、月曜日から始まって土曜日まで働き、最後の日曜日は一週間の疲れを癒すために休む、というのが私たちの感覚だと思います。

実際に、土曜・日曜あたりを意味する「週末」という言葉もあるではありませんか。それなのにカレンダ−の一週間が日曜日から始まっているのは、勿論、日曜日がキリスト教の安息日であり、この形式のカレンダ−が向こうから入ってきたものだからでしょう。日曜日はイエス・キリストが復活した日の曜日であり、したがって、キリスト教ではこの曜日を聖日とし、仕事を休んで祈りを捧げる日としたのです。

我々日本人は、キリスト教徒でない限り、この聖日は預かり知らぬところであり、一週間はやはり、休みから始まるのではなくて、今週も頑張ろうという気持ちのもてる月曜日から始まるとするのがなじみやすいと思います。

カレンダ−は日曜日から始めなければいけないという法律があるわけでもないでしょうから、どなたか月曜日から始まるカレンダ−を作って下さらないでしょうか。きっとヒットすると思うのですが。(平成3年12月)


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